アルミ鋳造材の熱処理
熱処理は、アルミ材の機能を高める調質のうちの1つです。
熱処理による調質は、Tで表されます。( F:製造のまま H:加工によるもの O:焼きなまし )
アルミ鋳造材には、熱処理型合金と非熱処理型合金があります。
熱処理のできる合金は、AC1A,B AC2A,B AC4A,B,C,D AC5A AC8A,B AC9A,B
熱処理をしない合金は、AC3A AC7A に分類できます。
■ 弊社で使用しているAC4CHの機械的性質および熱処理条件についての表
(N/mm2) | (H/B) | (温度K) | (時間H) | (温度K) | (時間H) | (温度K) | (時間H) | ||||
時効効果処理 |
■熱処理と実体強さ
製品の砂型鋳物から切り出した試験片を用いて引張試験した結果です。 (非鉄金属材料選択のポイントから引用)
(N/mm2) | (N/mm2) | (N/mm2) | (N/mm2) | (%) | (%) | |||
時効効果処理 |
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時効効果処理 |
鋳物の実体強さと実体伸びは、製品の形状、大きさ、肉厚によって異なり、更に鋳造法、鋳造条件によっても違ってきます。
砂型鋳物の実体強さは、JIS値との比較で約80〜140%とばらついています。
実体強さは、JIS規格値の75%以上が合格とされます。
※参考 強度が強い方から並べると
強 A5182 > A5154 > A5086 > A5056 > AC4CH-T6 > A5052 > A5005 弱
一般的によく使用されるA5052の代わりにAC4CHの使用が可能です。